“山崎浩”的なものが失われる日々

fusigifusigi2006-03-18

HIROSHIは郊外の生まれだけど、極端な都市生活者です。
マンガ関係者に多いんですが、温もりは少ないけど、周囲からのしがらみが少ない都市が好きです。(ちなみに山崎さんは共同体の中でも普通に暮らせる希有なタイプです)
でも…。

ガミガミ魔王やショッカー、ならずとも秘密基地は男の永遠のロマンです。
特にやんちゃでもなく、徹底的なインドア生活者のぼくでも、子供のころは、空き家の地下に忍び込んだり、秘密基地遊びをやっていました。
先ごろテレビを見ていたら、小学生の男の子がけっこう秘密基地遊びをしていることと、大人の男性向け秘密基地キットが発売される(用途は書斎などのようですが…)というニュースがやっていました。

ちょっと嬉しかったです。

ところが、先日朝日新聞の投書欄を見ると…。
小学生の息子たちがアウトドアの本などを参考に、大人が近寄れない秘密基地を作っていて、暖かく見守っていたが、「防犯上や風紀上よくない」との通報が学校にあって、子供たちは泣く泣く取り壊したとの話。
少し前だったら、口うるさい大人たちのせいで、子供がのびのび暮らせなくなっていく…と眉をひそめるところですが、児童がターゲットとなる犯罪がこうも多いとそんなことはいえなくなります。

道草も、凧上げも、道路のキャッチボールもだめ、遊び場が少ない、知らない大人と口をきいてもだめ、ランドセルには防犯ベルとGPS

山崎浩さんの作品で描かれたものがどんどん実際の社会から姿を消していきます。
やむをえないとわかっていても、さびしいものを感じます。
都市は好きなんだけど、矛盾しているとはわかっていても、なんか嫌なんですよね。

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