山崎浩自主制作作品の発行部数

山崎浩

何の気もなく過去の山崎浩自主制作作品集の総部数を数えて見ました。
全部で6200部。まあ在庫がそれなりの残っていますが、よくぞここまでという気がします。最初は200部のコピー誌からのスタートですからね。
商業誌の巻数ものだと、ヒットした作品はそうでもありませんが、巻を重ねるに従って部数を減らしていくケースがよくあるみたいで、雑誌で連載が終わった後に出るためパブリシティの効果がうすい最終巻の部数ががた落ちになることもしょっちゅうあるようです。(人気が落ちると連載終了ってパターンのせいもあるでしょうけど!)
もともと小部数ですし、オールカラーものの多い山崎浩自主制作本では、コストの面から選択肢が限られています。
『DEATH NOTE』の小説版で竜崎ルエ氏が某連載マンガの途中の巻だけ借りるようなことはありえないと断言していましたが、『ふしぎふしぎ』や『どきどき』のような読みきり連作の場合、どこから読んでも問題ありませんし、好きな話とそうでないものが出てきてもおかしくありません。
『ふしぎふしぎ1』は品切れになりましたが、2巻からでもまったく問題なく読めるはずです。
『どきどき3』を出すにあたって、キャラクターもエピソードもすべて独立したものなので、3巻からでもいいじゃないかとも思いました。ただ、2巻までは最初だったのでお試しでしたし、印刷所が高かったので特に部数を絞っていました。
以前から増刷の要望はありましたし、『どきどき3』を出せば最近即売会に来るようになったファンのかたから、既刊について聞かれるだろうと予感を持ちました。
最初に出した『どきどき1-2』は通販も書店委託もありませんでしたから、そちらの対策の意味もありました。
結局新装版の『どきどき1-2』は『ふしぎふしぎ』や『ふるさと』をはるかに上回る好評ぶりで減っていき、ある種元の木阿弥になってしまいました。
最初の版をお持ちの方はまず購入を控えるだろうと思っていたので、旧版と同じ部数に絞って刷ったのですが、弱気だったかな。けっこう新装版も買っていただいたようで感謝! です。
山崎さんの作品のグレードには自信を持っておすすめしていますが、ほれ込んだ分部数の読みが甘くなって在庫が増えすぎないよう気を配っています。
限定にして、オークションで値段がつりあがったりしたらいやだし、きちんと欲しいと思っているファンにいきわたって欲しいと思って普及運動をやっているのですが、本当に部数の設定って難しいものです。


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